深紫外線とは

深紫外線は、紫外線の中でも波長が短く、水や空気を殺菌する能力が認められています。

紫外線は可視光線よりも波長が短い光で、特に100~400nmの波長域のものを指します。波長別に315~400nmの「UV-A」、280~315nmの「UV-B」、100~280nmの「UV-C」(深紫外)の3種類に分類されます。このうち最もエネルギーが高く、生体に対する強い破壊力を持つのがUV-Cで、その特性を活かし、医療機器や工場、研究機関、食品分野など主に業務用の殺菌や検査用途に利用されており、生活面でもトイレ、キッチン、調理器具などの殺菌・消臭や水の浄化、空気の除菌などで使用されています。

UV-Cの光源として、これまでは水銀ランプが主流でした。しかし、水銀は人体や環境へ悪影響を与えることから「水俣条約」による制限が進み、現在では水銀を使わず効率良くUV-Cを発生することができるLEDへのシフトが進んでいます。(※メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプは、2021年以降でも製造・輸出入できます。)こうした背景から、水銀ランプでなくても手軽・安全に照射できるようにしたのが、深紫外線LED技術です。

本製品に採用されているUV-Cは、深紫外線の中でも波長275㎜のものとなります。

「生物のDNAは、自然界には存在しない280nm以下の光を浴びると破壊される」という特性により、細菌やウィルスなどを効果的に殺菌・無害化できます。

太陽光線に含まれる紫外線

太陽光線には、本可視光線だけではなく紫外線や赤外線などの電磁波が含まれています。太陽光線は地表に達する前にオゾン層を通過するので、太陽光線に含まれる短波長の紫外線(UV-C)は、ほとんどオゾン層によって吸収され、地表に到達する紫外線は比較的波長の長いUV-A、UV-Bだけとなります。

参考:紫外線の区分と主な作用・用途

区分波 長(nm)主な作用・用途
UV-A315~400色素沈着。日焼けサロン、印刷、複写。
※ブラックライトとも呼ばれる
UV-B280~315ビタミンD生成、DNA損傷、眼炎、紅斑。
UV-C100~280オゾン生成。殺菌、脱臭、空気洗浄。
※100~200nmを真空紫外線(V-UV)と区別する場合もある。

人体に対する影響

太陽光線による紫外線は、前述のように地上まで到達する紫外線はUV-A、UV-Bとなります。
また、人体は太陽光線を利用、適合するように進化してきたので、過剰な暴露や体質的な不適合がなければ、あまり障害を受けることは通常ありません。

しかし、人工光源から発生する紫外線は、光源の種類によりUV-A~UV-Cの全域あるいは特定波長の紫外線を発生するので、利用時には安全上の注意が必要です。

人体に悪影響を及ぼすといわれている紫外線の波長は、320nm以下の短波長側(UV-B・UV-C)にあり、目の障害(眼痛・充血・角膜の炎症など)、紅斑や皮膚のDNA損傷による癌の誘発などがあげられます。溶接アーク光には250nm以上のUV-B・UV-Cが大量に含まれており、また殺菌灯は250nm付近のUV-Cを主波長としており、これらの光源を裸眼で見たり、無防備で人体を曝すことは危険な行為となります。

コメント

  1. […] 紫外線は可視光線よりも波長が短い光で、特に100~400nmの波長域のものを指します。波長別に315~400nmの「UV-A」、280~315nmの「UV-B」、100~280nmの「UV-C」(深紫外)の3種類に分類されます。このうち最もエネルギーが高く、生体に対する強い破壊力を持つのがUV-Cで、その特性を活かし、医療機器や工場、研究機関、食品分野など主に業務用の殺菌や検査用途に利用されており、生活面でもトイレ、キッチン、調理器具などの殺菌・消臭や水の浄化、空気の除菌などで使用されています。「生物のDNAは、自然界には存在しない280nm以下の光を浴びると破壊される」という特性により、細菌やウィルスなどを効果的に殺菌・無害化できます。 引用:深紫外線とは […]

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